#01 CATAMARCA

 
CATAMARCA

Catamarca(カタマルカ)は

正式にはSan Fernando del Valle de Catamarca

と呼ばれるアルゼンチンの州。

南米インディアンの割合が多く、西はアンデス山脈に及びます。

 

1年前にカタマルカの写真を偶然に友人の家で見かけ、

その見たこともない風景に強く惹かれました。

すべてが砂のベールで覆われたように

粒子の粗い、しかも柔らかい色のトーンの高原と山脈。

男性的でもあり女性的でもある。

一生に一度は行かなくては、と。

 

巨大なサボテンが乱立した地帯を通り抜け、

ジープが徐々に息が苦しくなるほど標高の高い場所に

登っていくと、周りは絵画のようになっていきます。

 

ダスティピンク、赤茶、鉱質的なグレイ、

褪せたグリーン、深いブルー、ベージュ、黄色….

 

全ての色をグラデーションにして調和させていく不思議な空気。

乾燥した気候、高い標高の薄い空気、

高い空と硬い地平線。アンデス山脈。

自然にはこんなにたくさんの微妙な色があったのか、

という初めて見る光景に驚きました。

 

アンデスの高地はラマ、ビキューナ、アルパカなどの

野生動物が存在しているところ。

草がまばらに生えている、砂が舞い上がって霞んで見える

山の斜面を10頭ほどのビキューナが軽々しく走り回り、

ラマはもう少し標高の低い木陰があり場所で眠っています。

 

それらの野生動物を殺すことなく、

いたわるようにして毛を刈り込む作業は、この土地の伝統です。

特にビキューナは、腹部の柔らかい毛だけをそうっと刈り取り、

その極細の毛を一本一本縒るところから始めて

3ヶ月もかけてストールを作っていくといいます。

ストール、ポンチョなどはこの土地の必須品です。

 

アルゼンチンには様々な分野の職人がいます。

10m以上の枯れたサボテンを使って家具を作る、

政府にサボテンを扱うことを許可された何人かの職人。

鞣し方がまったく違うこの土地のレザー。

レザーは柔らかいものでなく、硬くワイルドです。

ガウチョ、カウボーイの発生の地であるここでは、

この特別なレザーで作られた馬具、家具が目を引きます。


seya.は枯れたサボテンから作られる、

ランプシェードと独特なレザーと自然の木そのままを使用した

椅子を今回のラインアップに入れています。


また、アルゼンチン、南米で取れる香木パロサントスは

空気を浄化し幸せを呼ぶ、と言われている

神ノ木とも呼ばれる香木です。

今回はパロサントスを旅のお供の香りに選びました。